『不忍』(しのばず)ルール_テキストのみ

ゲームマーケット2014春に頒布予定の
新作ゲーム『不忍』(しのばず)のルールが出来ましたので
先んじてテキストのみを公開いたします。


サークル有限浪漫のブース番号は「G22」です。



『不忍』(しのばず)

プレイ時間:20分
プレイ人数:3~5人
プレイ年齢:10歳以上
頒布価格:800円(予定)


↓箱デザイン




↓忍者札(ゲームに使用するカード。黒、青、赤の3色×5枚。計15枚。)





数字は3がなく、2と4には「異色順逆の術」という特殊効果があります。



↓点数記録用カード(各プレイヤーに1枚ずつ配られる。計5枚。)



各プレイヤーの点数カウンターとして使用します。



と、ゲームで使用するのは実質15枚で、
トリックテイキングというジャンル特有の良さを残しつつ
騙し合いや数字の読み合いといった有限浪漫独自のテイストを盛り込みました。



こちらのルールを参照してください。
以下のテキストは仮版ですので正規のルールと異なります。

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【序文】

戦いの幕は斬って落とされた。闇に生き闇に死ぬ忍者達の命を賭けた静かなる攻防。
己の武器は忍びの心。己の敵は己の心。
生死を分けるのは我が身を押し出す勇気か作為を絡め捕る知略か。
さぁ、月の刻だ。不忍(しのばず)、迎え討て――。


【ゲームの概要】

出し合ったカードの強さで勝負が決まるトリックテイキングゲームです。
そのトリックで最も弱かった人が点数を加算していき、誰かが5点に達したらゲーム終了です。
負けそうなトリックでもカードを出さなければいけませんが、
パスをして勝負を避けることもできます。(以下、トリックをラウンドと表記します)
パスをした場合は出したカードを次のラウンドに持ち越すことが出来、
次ラウンドでは持ち越したカードの合計で戦うことができます。
ただし、パスをしたからといって油断は禁物です。
パスした人に対し、最も弱かった人が既に晒しているカードを使って
捨て身の『不忍勝負』を仕掛けてくる可能性があります。
もし不忍勝負からも逃げ出す臆病な輩はそれ相応の報いを受けます。
手札3枚からスタートして3ラウンド1セット、カードがなくなったら配り直し
また1ラウンド目からスタートします。
勝負の肝はパスの活用と、数字の強さが逆転する『異色順逆の術』、
そして他人のパスを無効化する『参の術』。
あとは己の知略を駆使してこの戦いを生き延びてください。


【ゲームの目的】

1ラウンドに1枚ずつカードを出し合い、カードの強さを競います。
一番弱いカードを出したプレイヤーは点数が加算され、
一番強いカードを出したプレイヤーは点数が減算されます。
ラウンドの終了時に誰かの点数が5点になっていたらゲーム終了となり、
その時点で得点が最も少ないプレイヤーの勝利です。


【内容物】

・忍者札 15枚
 内訳:「-3」「1」「2」「4」「5」各3色(黒・赤・青)
・点記札 5枚


【点記札の使い方】

点数記録用のカードです。
裏面になっている状態を0点とし、得点加算時は現在の得点が書いてある方向を
自分から見て前方に向けて手元に置いてください。
点数は0未満にはなりません。


【ゲームの準備】

点記札を各プレイヤーに1枚ずつ配ります。
点記札は裏返しに手元に置いておきます。
忍者札を各プレイヤーに3枚ずつ配ります。
忍者札は手札として、他プレイヤーに見えないように持ってください。
余った忍者札はこのラウンドでは使用しないため
裏返しにして脇に置いてください。
最近忍者を見た人がスタートプレイヤーとなります。


【ゲームの流れ】

ゲームは以下の流れで進行します。

1.手番
  忍者札を1枚ずつ出し合うフェーズです。
  a.勝負札の出し方
  b.色の宣言と主導色
  c.勝負とパス
2.決戦
  出した勝負札の強弱で勝敗を決めるフェーズです。
  a.勝敗の決め方
  b.勝負札が複数の場合
  c.忍術
3.不忍(しのばず)勝負
  負けたプレイヤーがパスしたプレイヤーに勝負を挑むことが出来るフェーズです。
  a.勝負の発生条件
4.次ラウンドへの準備


【1.手番】

スタートプレイヤーから順に、手札から忍者札を1枚裏向きにして出していきます。
全プレイヤーの前に「裏向きの忍者札」が1枚ずつ置かれるまでこのフェーズが続きます。
この裏向きの忍者札をそのラウンドの「勝負札」と呼びます。

a.勝負札の出し方

勝負札の出し方は2通りあり、
「自分の前に出し、自分の勝負札として出す」か、
「他プレイヤーを指名し、そのプレイヤーの勝負札として押し付ける」かを選ぶことができます。

※勝負札は1ラウンドに対し1人1枚ずつ置かれ、
 すでに勝負札が置かれているプレイヤーには勝負札を押し付けることが出来ません。
 また、自分にすでに勝負札が置かれている場合も同様で、
 その場合は他プレイヤーに勝負札を押し付ける行動しか出来ません。

◇自分の勝負札として出す

スタートプレイヤーの場合、自分の前に勝負札を置いて手番終了です。手番が左隣のプレイヤーに移ります。
スタートプレイヤー以外の場合は、その勝負札でこのラウンドを「勝負」するか「パス」するかを選ばないといけません。(勝負とパスについては後述)
選択後、左周りで最も近い「手番が終了していないプレイヤー」に移ります。

◇他プレイヤーに押し付ける

手番のプレイヤーは勝負札を押し付けた時点で手番終了です。
押し付けられたプレイヤーは、その勝負札を見ずにこのラウンドを「勝負」するか「パス」するかを選ばないといけません。
選択後、押し付けられたプレイヤーに手番が移ります。


b.色の宣言と主導色

忍者札には黒、赤、青の3色があります。
スタートプレイヤーは自分が出す忍者札の色を宣言し、
他のプレイヤーは可能な限りその色に追随しなければなりません。

●スタートプレイヤーの手番

勝負札を出すとき、その勝負札の色を宣言します。
このとき宣言した色を主導色[リードカラー]と呼びます。
他のプレイヤーがわかりやすいよう、外箱を目印に使用してください。
外箱はスタートプレイヤーと主導色の目印を兼ねており、
赤の場合は外箱裏面を上にして置き、赤色の柄を前方に向けます。
青の場合は青色の柄を前方に向けます。
黒の場合は外箱の表側を上にして置いてください。

●他プレイヤーの手番

手札の中に主導色と同じ色の忍者札を持っていたときは、
必ずその忍者札を勝負札として出さなければなりません。
(主導色の忍者札を複数枚持っていた場合はその中から1枚選んで出します。)
主導色の忍者札を1枚も持っていなかった場合は、どの色の忍者札を出しても構いません。


c.勝負とパス

各プレイヤーは勝負札を出す、もしくは押し付けられたときにそのラウンドを勝負するかパスするかを選ばなければなりません。
※スタートプレイヤーが自分の勝負札として出す場合は、パスすることが出来ません。

◇勝負する

「勝負」と宣言し、勝負札を自分から見て縦方向になるように置きます。

◇パスする

「パス」と宣言し、勝負札を自分から見て横向きになるように置きます。
パスした勝負札はそのままプレイヤーの前に残り、
不忍勝負か、もしくは次のラウンドに持ち越されます。(不忍勝負については後述)


【2.決戦】

「勝負」を宣言したプレイヤー全員で一斉に勝負札をめくります。

a.勝敗の決め方

数字が最も強い勝負札のプレイヤーが勝利となり、最も弱い勝負札のプレイヤーが敗北となります。
数字の強さは「数字が大きいか小さいか」で決まります。
基本は数字が大きい方が強く、小さい方が弱い数字となります。

最も強い勝負札を出したプレイヤーを『勝ち忍』と呼び、
最も弱い勝負札を出したプレイヤーは『負け忍』と呼びます。
最も強い勝負札を出したプレイヤーが複数人いる場合、誰も勝ち忍になれません。
最も弱い勝負札を出したプレイヤーが複数にいる場合、相討ちとなり、その全員が負け忍となります。
勝ち忍が1人だった場合、勝ち忍はただちに点記札を1点減算します。
負け忍は、ただちに点記札を1点加算します。
全員が同じ強さだった場合、相討ちとなり勝負したプレイヤー全員が1点加算となります。

負け忍とパスしたプレイヤーの勝負札を場に残し、他の勝負札はこの時点で捨て札になります。

全員がパスしている場合は、全員が一斉に勝負札をめくり強制的に決戦となります。
勝負を宣言しているプレイヤーが1人だけの場合は、
勝負を宣言したプレイヤーは決戦を抜け(この時点で勝負札をめくって捨て札にする。点数の増減なし。)、
他のプレイヤーは一斉にカードをめくって強制的に決戦となります。
この場合、勝負を宣言したプレイヤーの左隣のプレイヤーが出した勝負札を主導色とします。


b.勝負札が複数の場合

前のラウンドでパスを宣言し、かつ後述の不忍勝負を避けた場合、
そのプレイヤーには前ラウンドから持ち越されている勝負札と現ラウンドの勝負札が置かれています。
その場合、複数枚の数字を足し合わせた数値がそのプレイヤーの勝負札の強さとなります。
(例:「-3」と「5」が置かれていた場合、そのプレイヤーの勝負札の強さは「2」になる。)


c.忍術

忍者の戦いはただ大きい数字を出していたり逃げたりすればいいというわけではありません。
それらを覆す『忍術』が存在します。

◇『異色順逆の術』について

勝負された忍者札の中に「主導色と異なる色の『異色順逆の術』と書かれた忍者札」があった場合、
『異色順逆の術』が発動し、その決戦での数字の強弱が逆転します。
複数の『異色順逆の術』が発動条件を満たした場合、その数だけ強弱が入れ替わります。
(例:勝負された忍者札の中に『異色順逆の術』が発動する忍者札が2枚あった場合、強弱が2度逆転したことになり、数字が大きい方が強いことになります。)

前のラウンドでパスして勝負札が2枚以上ある場合も同様に、
主導色による忍術発動が対象となります。
(例:1ラウンド目の勝負札でパスし、それが黒の「2」だったとします。そして2ラウンド目の主導色が赤で勝負をした場合、すでに黒の「2」が『異色順逆の術』の発動条件を満たしているので、そのラウンドでは数字の強弱が入れ替わります。)

◇『参の術』について

勝負したプレイヤーの勝負札で数字の合計が「3」になるプレイヤーがいた場合、
そのラウンドでパスしたプレイヤーも強制的に勝負させられ、場に出ている全ての勝負札が勝負の対象となります。


【3.不忍(しのばず)勝負】

不忍勝負とは、先の決戦の負け忍が、すでに晒してしまっている自分の勝負札を使用して
そのラウンドでパスをしたプレイヤー1名に対し勝負を挑むことが出来る1ラウンドに1回限りの決闘です。

a.勝負の発生条件

不忍勝負を仕掛けるかどうかは負け忍が決めます。
パスしたプレイヤーがいない、または負け忍が複数いた場合は、不忍勝負を挑むことが出来ません。
不忍勝負をしない、出来ない場合はその時点で負け忍の勝負札は捨て札となります。

不忍勝負を挑まれたプレイヤーは、勝負を受けるかパスするかを選べます。
パスした場合は、自分の前に置かれた勝負札の枚数と同数の点数が加算されます。
(例:前回と今回のラウンドを続けてパスしていて、勝負札が2枚になっている状況で不忍勝負をパスした場合、2点加算となります。)
勝負を受けた場合、負け忍の晒している勝負札を主導色とし、決戦となります。
数字の強弱、忍術の発動条件など勝敗を決めるルールは通常の決戦と同じで、負け忍が1点加算、勝ち忍は1点減算、同じ数字だった場合は相討ちとなり両者が1点加算となります。

不忍勝負後、決戦した忍者札は捨て札となります。


【4.次のラウンドへの準備】

ラウンドの一番最後に点数加算させられたプレイヤーが次ラウンドのスタートプレイヤーになります。
点数加算させられたプレイヤーが複数人いる場合は、
スタートプレイヤーから左周りで最も近いプレイヤーが次ラウンドのスタートプレイヤーになります。

◇1~2ラウンド目

パスして場に残っている勝負札(不忍勝負を挑まれなかったカード)は晒され、
パスしたプレイヤーの前に残されます。

◇3ラウンド目

パスして場に勝負札が残っているプレイヤーがいる場合、
その勝負札を公開し、自分の手札に戻します。
捨て札と前回使用しなかった忍者札を全て集めてシャッフルし、
全員の手札が3枚になるように配ります。
(例:1枚パスしたカードを手札に戻したプレイヤーは2枚しか配られない。)



以上をプレイヤーの誰かが5点に達するまで繰り返します。



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と、ゲーム中配置の画像や例の説明がないため
文字だけではわかりづらいかと思いますが、
実は「カードを出して」→「数字を比べて」→「負けた人が点数加算」とやるだけなので
ゲームの内容は至ってシンプルです。

今後画像を入れたり文章を校正したりして
わかりやすさを増やしていきますのでお待ちください。


それでは、今後ともよろしくお願いいたします。


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